こちらの映画は、アメリカで2019年に公開されました。
こちらの作品は実話をもとに、環境汚染の実態を隠蔽していた巨大化学会社に
闘いを挑むことになった弁護士を描いています。
2016年のニューヨーク・タイムズ・マガジンのナサニエル・リッチによる記事
「デュポンにとって最悪の悪夢になった弁護士」に基づいています。
この映画の弁護士のモデルとなった、ロバート・ビロットさんはアメリカで23年ほど、
PFASと呼ばれる化学物質にさらされた人たちを助けるために取り組んできました。
最近ではPFASという有害物質のことは日本でもやっとニュースなどでも取り上げられるように
なりましたが、実際のこの物質の問題が出始めた1998年当時は、誰もこの物質について
わからなかったし、まさか地元に恩恵をもたらしている、デュポン社の工場から有害汚染物質が
流れ出ていようとは思いもしなかった時代、しかも真実を明るみにすればするほど地元住民から
逆に非難され、大会社から圧力をかけられる、そんな中戦い抜いた方です。
『毒の水』
映画『ダーク・ウォーターズ』原作本
ロバート・ビロット著、 旦 祐介訳
日本でも大阪のダイキン工場から同じように有害汚染物質PFASが排出され、土壌、地下水を
汚染しており、その他「三井・デュポンフロロケミカル」が運営していた静岡市清水区の化学工場など
調べればたくさん出てきます。
それ以外にも、米軍基地周辺ではすでに高濃度で検出され、土壌が汚染されています。
火災が起きたときの消火に欠かせない泡消火剤にはかつて発がん性が指摘される
PFAS(有機フッ素化合物)が含まれていました。
そして、熊本県菊陽町に建設した台湾の半導体製造大手TSMC工場周辺で危惧される化学物質「PFAS」
による地下水汚染や健康被害のリスクがあり、すでに熊本では井戸水から国の基準を超える
有機フッ素化合物(
井芹川など12か所で基準を超えるPFASが検出されています。
みなさんもこの映画をきっかけに、今の日本について調べてみてはいかがでしょうか。
怖くなりますが、真実を知るのも必要なのかもしれません。